美ヶ原牧場では、毎年5月下旬から10月中旬まで牛の放牧がされます。
300頭から400頭ほど放牧されて、牛の種類は白と黒色が特徴のホルスタイン、真っ黒い黒毛牛、茶色の毛をしたジャージー牛などが多いです。
ピーク時には、500〜600頭近くも放牧された様で、松本市内だけではなく松本市街からも牛を連れてきているようで、GW連休が終わった頃と10月中頃には牛を乗せた大きなトラックとすれ違うこともありました。
5月下旬、放牧が始まる時期には「放牧祭り」が開催され、アルプホルンの演奏、牛乳や豚汁のふるまいなどが賑やかに開催され、楽しい観光シーズンの幕開けを迎えます。
放牧の歴史
放牧の歴史は古くて、1909年(明治42年)に入山辺と里山辺の共有林30haを借り受け、松本市内の牛乳店の乳牛89頭を放牧したのが始まりだと言われております。
その当時の管理小屋が、現在の山本小屋だそうです。
大正2年には、松筑産牛馬組合が結成され翌年には広さも100haに広がりました。
昭和24年には松筑牧野畜産農業組合になり、広さもだんだん広がり昭和60年には363haにも広がりました。
このような牧場が始まる前からも、平安時代に朝廷が管理する牧(勅旨牧(ちょくしまき) 馬や牛をなどの家畜を放し飼い(放牧)した施設)があったそうです。