春を知らせる雉(きじ)
美ヶ原自然保護センター周辺は「天狗の露地」と呼ばれ、少し山頂の方に進むと石碑があり、昔は駐車場になってました。
ここから王ヶ頭に通じている遊歩道がありますが、春になると、この遊歩道で雉(キジ)を見かけることがよくあります。
4月から6月頃になると、「ケーンケーン」と無く声が聞こえる事がありますが、雉の鳴き声です。
かなり大きな声で、よく響いて、早朝から午前中に良く耳にします。
鳴き声が近い時には、鳴き声と羽ばたく羽音も聞こえる時もあります。
「雉も鳴かずば撃たれまい」のことわざの通り、静かなときは気配がないのですが、泣き声ですぐに居る方向がわかるくらい、良く響きます。
春まだ人が少ない時期には、なおさらです。
鳴くのは、威嚇して縄張りである事を知らせたり抱卵しているメスや家族を守るためだそうです。
また、四季を表す七十二候では「 雉始雊(きじ はじめてなく)〈第六十九候〉 」と表され、春を告げる鳥と言われ春の季語でもあるそうです。
雉は飛ばない?
雉(キジ)と遭遇するのは、いつも遊歩道の脇などを歩いている時で、近寄ってもなかなか飛び立たず、かなり近づくと飛び立つので調べてみると雉(キジ)は飛ぶのが苦手なようで、巣も地上に作って餌も地中の虫や背の低い植物などで、高く飛んだり遠くまで飛ぶ事が苦手なようです。
雉はとても日本人と親しい?
雉(キジ)の雄はとても美しくて、緑色の胸元と頭の赤色が特徴的です。
首の周辺の紫は光の加減でものすごくきれいに見えます。
旧一万円札に描かれたり、桃太郎の物語などに登場したり、幾つかのことわざにもたとえられています。
日本の国鳥でもあり、日本人ととても親しい関係にあったのかもしれません。
雌は、雄とは真逆に薄茶色のたいへん地味な姿です。